羽田空港到着
各自まだ夜が明けないうちに家を出発して,長岡駅2階コンコースに集合しました。出発式では,これから4日間お世話になる添乗員さんの紹介や注意事項の説明の後,学校長に大きな声で「これから行ってきます」と元気よく出発の挨拶をして新幹線に乗って東京駅へ向かいました。
東京駅下車後,山手線に乗り換え,人混みに紛れつつも添乗員さんの指示,引率教員の引率のもと,はぐれないように前の人の後を追いつつ浜松町駅からモノレールで羽田空港へ向かいました。
羽田空港到着後,航空券とお弁当を手渡され,手荷物検査,ボディチェックを経て,12番ゲートの待合室で搭乗を待ちました。
飛行機の窓から
着陸時は,再び雲の中を通過するときに気流の影響もあり,揺れが少し大きかったため少し驚きました。この後,航空機は予定よりも少し遅れて熊本空港に着きました。
火山灰の中を走るバス
トイレ休憩を挟んで,早速各自バスの乗車,熊本空港を後にし,最初の訪問地「阿蘇火山博物館」に向けて出発しました。1号車はバスガイドさんの「九州のおいしい空気を吸収して…」のダジャレからスタート。日本一長い駅名「南阿蘇水の生まれる里白水高原(みなみあそみずのうまれるさとはくすいこうげん)」や,熊本地震の話,草原の野焼きの話などがありました。
当初の予定は「ロープウェイで河口付近まで行き,火口を見学,徒歩で下山」でしたが,阿蘇山が噴火警戒レベル2(火口周辺規制)のため,火口見学は中止となってしまいました。
バスで阿蘇火山博物館に向けて山を登る途中,霧が濃くなってきたかと思えは,実は「火山灰」。視界も不良で,バスの車窓に火山灰が付くほどであったため,当初の予定は「トレッキングで下山する」でしたが,急遽バスでの下山に変更となってしまいました。
阿蘇火山博物館
気温は今年最低の「-1℃」。火山灰が舞う中,駐車場から館内までマスクをして入館しました。
クラスごとにローテ-ションで係の人から館内を案内してもらい,活火山については,日本には11,世界には1,500個あることや阿蘇中岳噴火の映像記録の説明などをして頂きました。また,噴火のライブ映像がありましたが,火山灰のため何も見えませんでした。
「防災講話」では,5面のワイドスクリーンを用いて,2016年の熊本地震について,遭った日(7/14:余震,7/16:本震)や規模(震度7が2回,M7.3),被害状況や復興の様子,伝えたいことなどを講話して頂きました。
活火山の説明 |
防災講話 |
夕食風景
帰りのバスの中では,赤土,米塚,九重連峰が見えました。夜になって渋滞が発生しましたが,車窓からは金星(宵の明星)が見えました。また,バスガイドさんからは,明日の訪問地である城彩苑でのお土産に話やおすすめの食べ物(うにコロッケ,太平燕など)を紹介してもらいました。
予定より15分遅れてホテルに到着しました。到着後,生徒は夕食の時間の連絡を受け,室長を残して各自事前に送った荷物を持って部屋に向かいました。
夕食は,からし蓮根,高菜など熊本の特産品をはじめ,ビーフシチュー,トンカツ,豚肉のキャベツ炒めなどボリュームがありました。
明日は長崎県に移動して平和セレモニーを行います。生徒は22:00に消灯,明日に備えました。
熊本城崩壊プロジェクションマッピング
6:30起床。朝食後,ホテルを後にして「熊本城」見学のスタート地点である「城彩苑」へ向かいました。到着後,ここでは3クラスを8班に分けて見学しました。
「熊本城ミュージアムわくわく座」では,ワイドスクリーンで熊本や熊本城に関する映像を見ました。また,館内には様々な展示品があり,中には熊本城の崩落の様子をプロジェクションマッピングで紹介するコーナーもありました。
熊本城の外周では,晴天であったため,城や景色が綺麗で,生徒たちは係の人の説明を聞きながらも,写真撮影に余念がありませんでした。
外周の途中にある「加藤神社」で,生徒は柄杓の水で手を清め,お賽銭を投げて参拝し,おみくじを引きました。周りにいた数名の生徒のうち大半は「大吉」を引きました。この後,お互いのおみくじを見せ合い,おみくじの話題をしながらスタート地点である城彩苑に戻りました。
熊本城周辺散策 |
神社の手水舎での手水 |
城彩苑「桜の小路」
城彩苑「桜の小路」には23のお食事・お土産処があり,到着した生徒から,2,100円分のチケットと見取り図をもらって,昼食・買い物をスタートさせました。
生徒たちは,昼食は「いきなり団子」をはじめ「フレッシュジュース」,「太平燕」,「スイーツ」などを食べ,お土産は「陣太鼓」や各種「お菓子」,「くまもんグッズ」などを購入し,集合時間ぎりぎりまで城彩苑を堪能していました。
バスは熊本県を後にし,長崎県にある「平和公園」へ向かいました。途中,金立PAでトイレ休憩をし,再びバスに戻り,車内でバスガイドさんが準備してくれた「さかなつりゲーム」をしました。それは,バスガイドさんが魚介類がたくさん登場する文章を1回だけ読み上げ,登場する魚の数を当てるものです。正解は翌日に持ち越しです。
また,バスガイドさんが「九州観光路線地図」と九州の各県の唄をまとめた「たびの唄集」をくれました。これを用いてバスが走っているルートを説明してくれました。
その後,原爆資料館で平和講話を聞くということで,永井隆博士に関する話をその著書「この子を残して」の一文を引用して聞かせてくれました。病気である博士に娘さんが給食で出た「パインジュース」を下校中にこぼしながらも飲ませた話は涙を誘いました。
平和セレモニー
平和公園到着後,バスガイドさんの誘導で公園へ移動し,1クラス4列ずつ横に並んで,代表が献花,折り鶴献納,黙祷をして永遠の平和を願う「平和セレモニー」を行いました。その後,クラスで平和祈念像をバックに記念写真の撮影をし,原爆資料館へ足を運びました。
私たちは,戦争が,苦しくつらいということを体験していません。ですが,考えられないほどの苦しみや悲しみがあったことを決して忘れずに,未来に伝えていき,世界中の人がみんな仲良く二度と戦争の起こらない世の中にしたいです。
原爆投下中心地碑
原爆資料館へ向かう途中,長崎の鐘,平和の和泉,原子爆弾落下中心地碑,被爆50周年記念事業碑がありました。とりわけ,平和の和泉の噴水は太陽の光が差し込んで綺麗でした。
原爆資料館では戦争体験講話を聞きました。内容は講師の方ご自身の被爆体験であり,爆風で目が飛び出たり,鼓膜が破れたりするため,親指で耳,4本の指で目を押さえなければならないことや空襲警報発令時の行動,助かっても生きる勇気をなくして自殺する人が後を絶たなかったことなど,どれも生々しい内容でした。また,「欲しがりません,勝つまでは」のスローガンからは,当時の日本を状況を感じさせられました。
講師の方からは,「過去に目をつぶらない」ことや,「平和の道筋をつくり,バトンタッチしてほしい」,「平和=人の痛みがわかること」が原点である旨のメッセージを頂きました。
ホテルに到着後,生徒は各自バスから降ろした自分の荷物を持ってホテル内に入り,夕食の時間の連絡や窓を開けない旨の注意事項,昨日のホテルでの反省事項を受け,室長を残して各自荷物を持って部屋に向かいました。
夕食は,ホテルがオリジナルにアレンジした「卓袱料理」でした。これは,西洋料理・中華料理に和のテイストを盛り込んだ料理であり,鮃のえんがわ,パイシチュー,角煮まんじゅう,皿うどんなどがありました。生徒たちは初めて目にするであろう料理に興味津々でした。
室長会議 |
夕食風景 |
ホテル展望室から見た長崎の夜景
夕食後は「夜景鑑賞」をしました。7階の展望台から眺める長崎の夜景は,香港とモナコに並んで「世界三大夜景」に位置づけられていることや天候に恵まれていたこともあり,とても綺麗でした。生徒たちは,寒いながらも夜景鑑賞や記念写真の撮影に追われていました。
生徒は22:00に消灯,明日は,「長崎市内班別自主研修」と「ハウステンボス自主研修」があるため,体力回復です。
生徒は,事前に班別に廻るルートや交通手段,所要時間などをシートに記入して担任に提出した後,妥当性のチェックを受けて「班別自主研修計画」を作成してきました。
水の森公園の水路
長崎班別自主研修の時間は4時間です。9:00に「水の森公園」をスタートさせ,見学,昼食,お買い物をすべて済ませて,13:00にスタート地点に戻ってきます。
ここに来る途中,バスガイドさんが長崎の路面電車に乗る注意点を教えてくれました。乗り換えに注意することやどこまで行っても「130円」であり,非常に安い金額で乗れると紹介していました。
引率教員も自主研修です。
浦上天主堂については,出島からは徒歩では無理なので,130円使って路面電車に乗りました。「平和公園」で下車し,昨日訪れた平和祈念像を通り過ぎ,坂を上り下りしてようやく着きました。かなり歩きました。
「フルーツいわなが」に少し立ち寄り,また130円使って「新地中華街」駅まで路面電車で行きました。途中,JR長崎駅が見えました。
長崎「出島」
○ 出島
国指定史跡であり,鎖国時代,日本で唯一世界に開かれた窓口となっていました。まず,案内所でマップをもらい,一番蔵,二番蔵,三番蔵,カピタン部屋(オランダ商館長の居宅)に次いで,筆者蘭人部屋2階に入り,期間限定の「出島ターフル料理展」を見ました。
○ 浦上天主堂
長崎の司教座聖堂であり,国指定史跡・長崎原爆遺跡となっています。中は教会となっており,撮影禁止でした。
○ 新地中華街
昼食はやはり「新地中華街」。本場「長崎ちゃんぽん」を食べました。
浦上天主堂 |
新地中華街 |
予定より早く「水の森公園」に戻ってきました。この後,バスは「ハウステンボス」に向かいました。車内では,ハウステンボスに関するDVDを見ている者,疲れて寝ている者など様々でした。
ウェルカム・ゲート
ホテル到着後,ホテルの従業員さんから,「部屋はオートロックであること」や「夕方と夜とでは景色が違うから,ホテルに戻ってくる道順を確認しておくこと」,「ホテル日航ハウステンボス宿泊者再入場専用ゲートがあること」を注意して頂きました。
生徒たちは,各自部屋に荷物を置き,入場券と1,000円分のミールクーポンとガイドマップ(修学旅行版)を手に,5時間のハウステンボス自主研修をスタートさせました。
ハウステンボスは,フラワーロード,アドベンチャーパーク,アートガーデン,タワーシティ,アトラクションタウン,スリラーシティ,アムステルダムシティ,フォレストヴィラ,ハーバータウンで構成されています。今のシーズンは,「光のイルミネーション」です。
引率教員も自主研修です。
ハウステンボス(ドムトールン展望台)
○ ドムトールン展望台
80mの展望室から町並みや大村湾が一望できます。夜には,この塔がライトアップされます。
○ VR心霊百物語「廃病院」
白いアイマスク(?)を耳にかけ,VR器具をかぶり,VRで心霊スポット体験をしました。
○ ポルセレインミュージアム
東西交流の一翼を担ったやきものなどがあり,とても艶やかで綺麗でした。
○ プロジェクションマッピング
いちばん奥のパレス・アムステルダムで,「白雪姫」をプロジェクションマッピングで上演。多くの見物客で埋め尽くされました。
○ ブルーウェーブ,ウォーターマジック,白銀の館,3Dプロジェクションマッピング
特に,ウォーターマジックは噴水が虹色にライトアップされ,パレス・ハウステンボスでの3Dプロジェクションマッピングは「白雪姫」の映像がとても綺麗でした。
生徒たちは,光のイルミネーションであったことから,夜のライトアップされた景色を写真に撮っていました。その他,チーズの試食や各種アトラクションや食事,ショッピングなど,生徒たちはハウステンボスを満喫していました。
とりわけ,食事は,名物の「レモンステーキ」をはじめ,ハウステンボスでの夕食を楽しんでいました。また,フェアウェル(出国)ゲートでも,生徒たちは,一般客も混じり混雑する中で最後のハウステンボスでのお買い物を楽しんでいました。そして,宿泊先までは風車がライトアップされ,虹色の庭を横目にして戻ってきました。
生徒はいつもより30分遅い22:30に消灯,明日は,福岡県にある「太宰府天満宮」と「九州国立博物館」を訪れて帰路に就きます。
ハウステンボス(ブルーウェーブ) |
ハウステンボス(X'mas マーケット) |
ハウステンボス(ウォーターマジック) |
ハウステンボス(光の滝) |
朝食風景(バイキング形式)
この日だけは30分早い6:00起床。6:30の朝食はバイキング形式のため,女子→男子の巡に各自朝食を取り分けました。7:30ホテル出発のため,朝食を終了した生徒から出発の準備を始めました。
ホテルを出発し,途中,基山PAでトイレ休憩は挟んで太宰府天満宮に向かいました。バスの中では,バスガイドさんが参拝方法(2礼,2拍手,1礼)やお賽銭の金額の種類(例:15円→十分ご縁がある)について教えてくれました。
太宰府天満宮での参拝
太宰府天満宮入り口に到着してバスを降りると,日曜日であることもあって,日本人観光客の他に中国人を中心とする外国人観光客も多くいました。
太宰府天満宮ではクラス記念写真を撮りました。その後少ない滞在時間で,参拝や売店で御札などを購入したりしていました。
九州国立博物館
「九州国立博物館」は,東京,奈良,京都に次ぐ4番目の国立博物館として,平成17年10月16日に福岡県の太宰府の地に開館しました。
文化交流展示室では,日本とアジア,ヨーロッパとの文化交流の歴史を紹介しているため,旧石器時代から江戸時代までを5テーマに分け,それぞれの文化交流を物語る作品が展示されています。
生徒たちは,見学終了後,短い時間ではありましたが,1階の売店において最後の訪問地でのお買い物を楽しんでいました。
搭乗風景
4日間お世話になった「長崎県営バス」の運転手さんとバスガイドさんにお礼と別れを告げて,福岡空港に到着しました。
行きと違い,ほとんどの生徒が宅配を希望しなかったため,スーツケースを持っての航空機搭乗となりました。
機内で食べる福岡のお弁当を配り終えた後,最後に4日館お世話になった現地の看護師さんにお礼と別れを告げて,搭乗ゲートに向かいました。ここでも,少しお買い物です。熊本名物「からし蓮根」がありました。
航空機は15分くらい遅れて離陸しました。帰りの航空機は天候が穏やかであったため,あまり揺れませんでした。窓からは,羽田空港のエアポートの風景がよく見えました。
解団式(横川SAにて)
羽田空港到着後,越後交通のバスが迎えに来ていました。見附高校で下車する生徒のトランクを先にバスに積み込み,新潟県に向かいました。バスは順調に関越道を通っていましたが,途中,群馬県渋川で事故があり,一部区間が通行止めとなってしまいました。
そのため,三好SAでトイレ休憩して,上信越道を迂回することになりました。バスの中では,夕食のおにぎり弁当を生徒一人ひとりに配るため,袋詰めをしていましたが,バスに戻ってきた生徒たちが率先して手分けしながら手伝ってくれたおかげで,短時間で配り終えることができました。
バスは,三好SAを出発して藤岡JCTで上信越道に合流しました,そのため,「解団式」は群馬県の横川SA(峠の釜めしで有名)の一角で行いました。隣りが長野県の軽井沢であることからも,吐く息が白く,とても寒い中での解団式となりました。
バスは,横川SAを後にし,軽井沢→上越→柏崎を経由して,9時過ぎに長岡で生徒を降ろし,予定より50分遅れて9:30に見附高校に到着しました。これをもって,有意義であった修学旅行が終わりました。
<羽田空港>
○ 飛行機に乗るのは初めてだったので,修学旅行に行く前からとても楽しみにしていました。それと同じくらい荷物検査は不安だったけど,無事に通れて安心しました。
<飛行機の中>
○ 飛んでいる最中に,雲の上に出た時や,陸が見えた時は新鮮な気持ちになり,とても感動しました。
<阿蘇火山博物館>
○ 天気が悪くてトレッキングができなくて残念だったけど,阿蘇山の知らない事がたくさん知れた。カルデラに中に人が住んでいるという事も驚きだった
○ 博物館で,日本の噴火が多いことによる被害の大きさや日本がどれだけ危険な状況にいるのかを知ることができた。
<熊本城>
○ 熊本城は今,工事中で中に入れなかったけど,見た目の迫力がすごかった。
<城彩苑>
○ お昼は人生初の「いくら丼」を食べました。お土産も買えて満足しました。
<平和講話>
○ 被爆者差別の実例にあった「買い物に出かけても,そこに物があるのに「今日はない」ちいって断られた」や,「結婚したものの,被爆者健康手帳を持っていることを知った途端,離婚させられた」というのを見て,ひどいことだと思いました。
○ 生きたくても生きられなかった人の気持ちをもっと大切にして生きたいと思いました。
<路面電車>
○ 人生初の路面電車に乗りました。長崎の町の風景を見ながら電車に揺られてとてもいい気分でした。
<グラバー園>
○ 晴れていたおかげで,グラバー園からの景色はとても綺麗でした。グラバー通りでは,わくわくした気持ちでお土産を買いました。いろいろな物があってすごく迷いましたが,そこで買ったプリンはとてもおいしかったでした。
<新地中華街>
○ お昼にちゃんぽんを食べた。とてもおいしかった。また,小籠包も食べた。
○ 昼食は中華街で長崎ちゃんぽんを食べました。思った以上に量が多かったけど,おいしかったです。
<ハウステンボス>
○ 夜になると,イルミネーションがとても綺麗で,観覧車から見たハウステンボスが言葉を失うほど美しかったです。
○ ハウステンボスは,昼と夜とで違った楽しみ方がありました。昼はお花がきれいだったり,VRを使ったジェットコースターに乗りました。夜はイルミネーションがとてもきれいで感動しました。
<太宰府天満宮>
○ 私の好きな映画の撮影場所となった太宰府天満宮に行けてとても嬉しかったです。勉強の神様にお祈りもしたので,神様に答えてもらえるように,頑張りたいと思いました。
<帰りのバス>
○ 帰りの時間が遅れるというトラブルもありましたが,皆眠い中,親に迎えの時間の変更を連絡していました。ここで私は,親のありがたさをしみじみと感じました。